先進医療について
先進医療とは厚生労働省が認める高度な医療技術や治療法のうち、有効性・安全性の一定基準を満たしているが保険適用対象外(費用自己負担の自費診療)の治療のことです。
日本の医療制度においては、一定の有効性・安全性が認められた治療のみ保険適用となりますが、今の日本の制度では保険診療と自由診療を同じ周期で行う混合診療は認められていません。
ただし、先進医療の承認を受けた医療技術であれば、保険診療との併用が可能です。
対象となる先進医療
1回の特定不妊治療(保険診療)と併せて実施した先進医療が対象です。
※ 保険診療とは別に、単独で先進医療を実施した場合は、対象となりません。ご注意ください。
○ SEET法
○ タイムラプス
○
子宮内膜スクラッチ
○
PICSI
○
ERA
○
ERPeak
○
子宮内細菌叢検査(EMMA / ALICE)
○ IMSI
○ 二段階胚移植法
○ 子宮内細菌叢検査(子宮内フローラ検査)
○ 不妊症患者に対するタクロリムス投与療法
○
膜構造を用いた生理学的精子選択術 (マイクロ流体技術を用いた精子選別)
○ 着床前胚異数性検査(PGT-A)
※当院で行える先進医療にはリンクがついていますので、詳細はそちらでご確認ください。
東京都特定不妊治療費(先進医療)助成事業について
東京都では不妊治療における経済的負担を軽減するため、体外受精及び顕微授精を行う際に、保険適用された治療と併用して自費で実施される「先進医療」に係る費用の一部を助成してます。
通常、保険適用される治療は7割が公費負担、3割が自己負担ですが、保険が適用されない「先進医療にかかる費用」は10割が自己負担です。しかしこの助成金制度を利用すれば、本来であれば10割自己負担であった先進医療のうち7割を公費が負担してくれるようになります。
対象となる方
- 治療開始日の時点で夫婦(事実婚を含む)であること
- 治療開始日における妻の年齢が43歳未満
- 治療開始日から申請日までの間に夫婦いずれかが継続して都内に住民登録をしていること(事実婚の場合は夫婦ともに住民登録していることが必要)
- 保険医療機関で、先進医療として公示されている治療および技術を受けていること
条件は以上の4点で、所得制限はありません。
助成金額と助成回数
助成金額と助成回数には制限があります。
助成される金額は、1回の治療のうち先進医療にかかった費用の10分の7までで、上限は1回あたり15万円になります。
助成回数
助成回数は治療開始日の妻の年齢によって異なります。
治療開始日の妻の年齢が40歳未満:上限6回
治療開始日の妻の年齢が40歳以上43歳未満:上限3回
ただし、回数は1子ごとにリセットすることが可能です。
詳しくは東京都の 先進医療助成金 のページをご確認ください。